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合気道を長く続けるために
船橋合気会 谷澤義光
1 はじめに
私は、週に1回本部道場に稽古に通っている。もう5年半になるが、私より年上でも元気に 稽古を続けている人もいれば、事情は分からないが、稽古に来なくなった人もいる。このような状況を見て、合気道を長く続けるにはどうすべきか考えてみた。そして、自分なりに気づいたのは、次の2点である。
2 体を柔軟にすること。
私が本部道場に通い始めて、まず驚いたのは、周囲の人達の体が柔らかいことである70代後 半の男性でも、開脚前屈で胸が畳につく人がいる。私の体は、船橋合気会の中では普通の柔らかさだと思っていたが、本部道場の準備運動の時に、自分は硬い方だと気づかされた。
体が硬いから受け身も硬い。受け身が硬いと、一緒に組んで稽古をしてくれる相手を見つけるのに苦労する。自分が技をかけて相手にけがをさせるのは、誰でも嫌なので、技をかける時にどうしても気をつかうことになるからである。
そこで、道場に行って稽古をするのは週に2回だけだが、ストレッチは毎日行うようにしている。毎回10分程度のものだが、特に股関節と足首を柔軟にすることを心がけている。
3 「受け」をサボらないこと。
合気道の稽古は、「取りが半分、受けが半分」と言われている。取りと受けを交互に行い、初心者と高段者が組んでも「平等に稽古の時間を使う」ところが合気道の素晴らしさだと私は考えている。
また「受け」で、投げられてから素早く起き上がり、再び攻撃していくのは、かなり体力を使うことである。特に、体幹や心肺機能を鍛えるには大変有効な「運動」だと思う。また、投げられることにより、自然に力が抜ける。特に手足など体の末端の力が抜けていくのは、技の上達にも役立つのではないかと思う。
そこで、私は「受け」をサボらないことにしている。特に、初心者と組む時は、自分が技をかけることより、「受け」に重点を置いている。自分が投げられたら素早く起き上がって、再び攻撃することを心がけている。このことにより、合気道は「試合形式」の稽古ではないので、ひとつの技を完遂させても、それで終わりではないこと、「残身」が必要であることを初心者が実感できるようこころがけている。
4 終わりに
私は、以上の点を心がけて、長く合気道を続けたいと思っている。本部道場では、同じ人と組んで1時間稽古することが多い。従って、「この人と組んでも稽古にならないな」と思われると、相手を見つけるのに苦労する。私は現在68歳だが、自分がいつまで「相手にされるか」試してみたいと考えている。
(平成30年12月3日)
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